STILL LIFE -The Art of Living-
STILL LIFE -The Art of Living-
Milan Design Week 2023
ミラノデザインウィーク2023において、ポルタ・ヴェネツィアにあるミラネーゼの住居を舞台とした展覧会を開催いたしました。この親密な空間では、ARIAKEの家具、Origin Madeの職人技が光るコレクション、Secto Designの曲木照明、Sera Helsinkiのエチオピア製ラグ、muiの穏やかなテクノロジー、そしてスウェーデンのラグジュアリーベッドブランドDUXIANAとARIAKEの新しいヘッドボードのコラボレーションが展示されました。
それぞれのブランドは、ものづくりへのこだわりと、より豊かなライフスタイルの追求という共通の価値観を持っています。ミラノデザインウィークの喧騒から離れた、穏やかで調和のとれた「本物の住まい」に足を踏み入れるような驚きをお客様へ提供することを目指しました。
本展示では、Norm Architects、Rui Alves、Staffan Holm、Philippe Malouin、Claesson Koivisto Rune、Sebastian Herkner、Laura Seppänen、Anna Pirkola、Peeta Peltola、Seppo Koho、Gabriel Tanによる新作が紹介され、さらにTomek Sadurskiのアート作品も展示されました。



伝統的なスカンジナビア家具職人の椅子にヒントを得てデザインされたこの椅子は、軽く、透明感があり、椅子の構造をはっきりと見せるデザインになっています。葉巻型の脚にすることで椅子全体に強さと美しさを表現されています。小さな足元、広い肘掛と高めの背もたれで構成されたこの椅子は、リラックスすることができ、おしゃべりや白熱した議論の場に適したものとなっています。「Summit」という名前は、打ち合わせや会議の場で、椅子そのものがお客様をおもてなしするホストの役割を担うことを期待してつけたものです。



「ハネ」は、日本語の「羽」や「翼」のことで、大きな背もたれを持つスタッキング可能なダイニングチェアです。シンプルで全体的に軽やかな印象を与えますが、細部にこだわり、頑丈な構造を持っています。広い背もたれは自由な動きを可能にし、羽のようにユーザーの体を包み込んで最大限の快適さを提供します。



「ヒカリ」は、日本語の「光」からきています。できるだけ多くの光を取り込むように設計され、キャビネットに入れたアイテムが美しく照らされます。透明度の高い日本特有のヒノキ材も使用しており、ヒノキ材の持つ透明感がお気に入りのアイテムを引き立てるディスプレイキャビネットとなっています。



背面に並んだ細木とペーパーコードを編み込んだ肘掛けは、古典的な竹建築と畳の模様に影響を受けたものです。それにボルグ・モーゲンセン、ハンス・ボーリング、フィン・ユールの作品をイメージしながら、伝統的なデンマークの職人が作る家具の要素を組み合わせました。深く低いソファは、広くゆったりとした空間を演出し、背面の美しい構造は壁面に沿って置いても、空間の中央に置いても完璧です。


木と光の相互作用を研究するなかで、このダイニングテーブルを開発しました。木で作られた格子脚の光と影が自然な空間を再現しています。角度によって光が見え隠れすることで、その構造が明らかになります。これは、建物に入る光をコントロールする、建築で使用されているシャッターからインスピレーションを得ています。心を落ち着かせるような木と光の連続が、日本の伝統的な料亭や商店に見られる建築的な要素を表現しています。
クミコ キャビネット トール / スタファン・ホルム
クミコ キャビネット / スタファン・ホルム



日本で見る組子の衝立からインスピレーションを得ています。食事をする店などで装飾用はもちろん、プライバシーを守る間仕切りとしも使われており、日本の伝統工芸である組子細工の職人技に魅かれたこの作品は、格子越しに垣間見える仕切りと、精巧な作りのキャビットで構成されています。趣のある部材の調和と同時に内部の灯が、キャビネット内部を照らし、暖かな雰囲気を作り上げます。